最近
The C++ Programming Language (4th Edition)を読んでいます.
これは最新のC++11に準拠した権威ある(分厚い)解説書です.
C++はちょとたしなむ程度でしたが,これを気に真面目に勉強してみようと思います.
勉強のためにUbuntu上でC++11の開発を行えるよう環境設定をしましたので,その工程をまとめておきます.
想定している環境は以下のようになります.
OS
Ubuntu 12.04 LTS 32bit
GCC
4.8.1
参考にしたサイト
UbuntuHandbook
1.GCCとG++のバージョン確認
まずは現在の自分の環境を確認します.
・現在のGCCとG++のバージョンを確認します.
$ gcc --version
$ g++ --version
私の環境では,以下のようになりました.
gcc (Ubuntu/Linaro 4.6.3-1ubuntu5) 4.6.3
g++ (Ubuntu/Linaro 4.6.3-1ubuntu5) 4.6.3
バージョンごとのC++11に対するサポートは以下のサイトをごらんください.
C++0x/C++11 Support in GCC
今回は4.8をインストールします.
2. GCCとG++のインストール
update-alternativesを使用して元のGCCと最新のGCCを共存させます.
・Personal Package Archive(PPA)の追加します.
$ sudo add-apt-repository ppa:ubuntu-toolchain-r/test
・GCC 4.8とG++ 4.8をインストールします.
$ sudo apt-get update; sudo apt-get install gcc-4.8 g++-4.8
・GCC 4.8とG++ 4.8をupdate-alternativesに優先度20で登録します.
$ sudo update-alternatives --install /usr/bin/gcc gcc /usr/bin/gcc-4.8 20
$ sudo update-alternatives --install /usr/bin/g++ g++ /usr/bin/g++-4.8 20
・元のGCC(4.X)をupdate-alternativesに優先度10で登録します.
ここでXは自分の環境に合わせて変更してください.
$ sudo update-alternatives --install /usr/bin/gcc gcc /usr/bin/gcc-4.X 10
$ sudo update-alternatives --install /usr/bin/g++ g++ /usr/bin/g++-4.X 10
・GCC 4.8とG++4.8が使用できるか確認します.
$ gcc --version
$ g++ --version
GCC4.8系列が表示されれば成功です.
gcc (Ubuntu 4.8.1-2ubuntu1~12.04) 4.8.1
g++ (Ubuntu 4.8.1-2ubuntu1~12.04) 4.8.1
3. 元のGCCにバージョンを戻す方法
元のGCC/G++のバージョンに戻す方法を説明します.
これは,
2章でGCC 4.8がバージョンに表示されない場合にも有効です.
・configから使用するGCCを選択し,変更する.
$ sudo update-alternatives --config gcc
$ sudo update-alternatives --config g++
selectionの番号を入力しEnterキーを押せば,使用するGCCを変更できます.
|
GCCのConfig |
|
G++のConfig |
4. サンプルを作成する
開発環境が無事に準備できたか確認するために,適当なコードをコンパイルしてみましょう.
・test.cppを作成します.
適当なエディタ(emacsやgeditなど)で以下のコードを入力してください.
#include <iostream>
#include <vector>
int main()
{
int array[] {1, 2, 3, 4, 5};
std::vector vec;
for (int& i : array)
{
vec.push_back(i);
}
for (auto itr = vec.begin(); itr != vec.end(); ++itr)
{
std::cout << *itr << std::endl;
}
return 0;
}
・test.cppをコンパイルします.
$ g++ -std=c++11 test.cpp -o test
もし,G++4.6以下を使用しているのであれば,以下のコマンドでコンパイルしてください.
$ g++ -std=c++0x test.cpp -o test
無事にコンパイルでき,以下のようにコンソールに表示されれば成功です.
|
test.cppの実行結果 | |
以上で,C++11の開発環境の設定は終わりとなります.
コメント
コメントを投稿